大学入試の小論文試験では、いまの社会で問題となっている時事的なテーマを取り上げ、その課題や解決策、自分の考えなどを論述させる問題が数多く出題されています。出題の背後にあるのは「大学で何を学びたいのか」「学んだ内容をどう社会に還元したいのか」という問いかけです。
こうした小論文に一夜漬けは通用しません。
・解決が求められている課題は何か
・どのような解決策が試みられてきたか
・自分ならどう考えるか
・・・といった問題意識を持ちながら、日ごろからニュース報道に触れておくことが大切です。
とはいえ、これまでニュース報道に触れる機会が少なく、小論文対策に困っている人は多いと思います。
ニュース検定の公式テキストは、近年の大きなニュースを中心に、さまざまな社会課題の背景も含めて、わかりやすく解説しています。だからこそ、大学入試の小論文対策に威力を発揮するのです。
2018年6月13日、民法の改正案が成立し、「年齢18歳をもって、成年とする」ことになりました。消費者トラブルに関する図1「契約当事者の相談件数」 (引用略 を参考にして、成年年齢引き下げによって想定される課題について 600字以内で述べなさい。なお、次の言葉を必ず用いること。
【未成年者の取消権】【消費者教育】
学校教育教員養成課程 小中教育専攻・ 中等教育専攻、家政教育コース( 2019年度・前期)
ニュース検定公式テキスト の以下のページ を読んでいれば 、「未成年者の取消権」とは「法定代理人の同意を得ず未成年者が単独で結んだ契約は、原則として取り消すことができる」、という未成年者が持つ権利のことだとわかります。成年年齢の引き下げで、その権利を失う18、19歳が消費者被害に遭いやすくなる、という課題がわかれば、消費者教育についてはもちろん、下のコラムにあるような「(新たな)包括的な取り消し権」を定めるなどの提言をまとめることもできるでしょう 。
公式テキスト発展編 (p72)
(引用した公式テキストは発展編、基礎編とも2020年春発行の2020年度版です)