2019年1月13日(日)
「自分への挑戦のために、この検定を受けてみようと勉強を始めました」――2月10日に行われる第44回ニュース時事能力検定試験(N検)のための「直前合格必勝講座」が1月13日、大阪市北区梅田の毎日新聞大阪本社2階、毎日文化センターで開かれました。受講後にメールで冒頭のコメントを寄せた60代男性をはじめ参加者は、時事問題の学び方のヒントについて盛んにメモをとっていました。
必勝講座は、昨年10月に続いて2回目です。今回はN検受検とセットで申し込むと交通の便がいい同文化センターで本番の受検ができるようになり、10代から80代まで幅広い年齢層の受検予定者が参加しました。
講師を務めたのは、中島章雄・同文化センター社長です。中島社長は昨年11月に1級に合格しており、毎日新聞第3火曜日朝刊掲載の「ニュース検定に挑戦」や小テストを活用して最近の世の中の動きをわかりやすく解説しながら、短期決戦での合格の秘訣を披露しました。
女性の受講者から「5分野(政治、経済、暮らし、社会・環境、国際)から出題されますが、特に政治がとっつきにくく、分かりにくいのですが、どう勉強すればいいでしょうか」という質問がでました。毎日新聞政治部で首相官邸キャップだった中島社長は「衆院と参院の選挙制度にある比例代表選挙も両院で仕組みが違うなど、政治は制度面でも理解することが難しいですね」と話した上で、「例えば、国政選挙などで男女の候補者数を『できる限り均等』にするよう政党に努力義務を課した『政治分野における男女共同参画推進法』が、昨年5月の通常国会で成立しました。当時、総務相(当時)だった野田聖子さんが国会ひな壇(閣僚席)で立ち上がり、一礼していましたね。女性のための法律など自分が興味・関心を持てそうなところから勉強してみてください」などとアドバイスしました。
30代の男性からは「経済が苦手です。過去1年分を勉強すればいいのでしょうか」との質問がありました。「日本の現在の金融政策は、黒田東彦氏が日銀総裁に就任した2013年3月から始まります。これは、12年12月に政権を奪還した第2次安倍晋三政権が黒田氏を登用したからです。黒田総裁は『異次元の金融緩和政策』を実施しますが、ほぼ6年たってもまだ2%の物価安定目標は達成されていません。その間、首相は『三本の矢』などの経済政策を打ち出し、消費税も2回実施を延期しました。そのように、政治と経済は流れに沿って、関連づけながら理解すると分かりやすいかもしれません」などと説明しました。
冒頭のコメントを寄せた男性は「日本の将来を少し心配していたのですが、若い方の参加もあり、安心しました。これからも引き続きみなさんへの啓発活動を続けてください」とメールを結んでいました。
毎日文化センター(大阪)は、6月23日実施の第45回N検の直前講座を5月に開講する予定です。